笹久保伸写真展「秩父前衛派」

笹久保伸写真展「秩父前衛派」

2018年5月9日(水)〜26日(土)17:00 ー23:00
定休日 日・月・火

スタジオ35分

東京都中野区上高田5−47−8

35fn.com

<オープニングレセプション> 19:00~ 21:00

<イベント>

5月12日(土)19:00~20:00 笹久保伸ギターソロライブ1  料金:2000円
『アンデスギター音楽から現代音楽へ』
15名限定 要予約 35minutesonly@gmail.comまで

5月19日(土)19:00~20:00 笹久保伸ギターソロライブ2 料金:2000円
『秩父音楽から自作品まで』
15名限定 要予約 35minutesonly@gmail.comまで

*定員に達した為、締め切りました

この度、スタジオ35分では笹久保伸写真展「秩父前衛派」を開催します。笹久保伸は秩父出身のギタリスト・思想家・アーティストです。秩父地域をフィールドワークに基づき、製作活動をおこなっています。本展のタイトルになっている「秩父前衛派」は笹久保を中心としたアート・コレクティブであり、表現媒体によりメンバーが流動的に変化します。「秩父前衛派」は集団の名称でもありますが、笹久保の多岐にわたる活動の一つの意思表明にもなっています。

近年、笹久保は秩父を象徴とする山、武甲山をテーマに写真作品の製作を行なっており、2017年には写真集も出版しています。四年間の南米ペルーでの音楽留学を終えた笹久保が地元秩父に戻り、目に飛び込んできたのは異様な形でそびえ立つ武甲山でした。武甲山は古くより秩父地域における信仰の山であり、現在も秩父の総鎮守である秩父神社の神体山であり、地域の象徴としての信仰の山です。しかしセメント産業が参入し、石灰岩採掘の為に半世紀以上前から毎日爆破され続けています。それは今でも行われていて、毎日12時30分にダイナマイトにより爆破され続けています。その為に元々の標高1336mありましたが、1980年代には山頂も爆破され現在では1304mになっています。僕らが今、目にする武甲山は段々に刻まれた削り跡が織りなす人工的な三角形をしている山で、笹久保はそれをピラミッドと言い、地域開発や経済発展の名のもとに日々、神の山を破壊する行為を神殺しと捉えています。神を破壊しながら、崇拝するというこの究極の矛盾をどう考え、行動し、表現していくか。笹久保が思考し表現していることは、決して地方都市の一つの問題ではなく、資本主義社会が生み出す欲望の結果に何が残り、起こるかと直結している問題です。日々、秩父の集落や山を歩きまわり、見聞きし、感じたものを新井薬師の小さなギャラリーに凝縮します。ぜひ。笹久保伸写真展「秩父前衛派」をご覧にいらしてください。

スタジオ35分 酒 航太

<経歴>

笹久保伸 Shin Sasakubo

秩父出身。ギタリストとしてペルーで4年間のフィールドワーク。

帰国後は秩父の土着性にフォーカスしたアート運動・秩父前衛派の活動を開始。

金沢21世紀美術館(2014)山形国際ドキュメンタリー映画祭(2015)、瀬戸内国際芸術祭(2016)、市原湖畔美術館(2017)などでパフォーマンス、映画、音楽、写真、美術作品を発表。2017年に写真集「武甲山」発表。

http://shin-sasakubo.com