この度、スタジオ35分でrisa ogawa個展「多弦刺繍と空間原理」を開催します。
名古屋在住の刺繍作家であるrisa ogawaはこれまでに同郷のラッパーCampanellaのアルバム『PEASTA』(2016年)のアートワークを手がけるなど、一般的な“刺繍”という作品形態を逸脱する作風で知られています。本展は、作家が2017年に大阪の山本製菓で開催した個展「赤いシシュウ。」の記録写真を編集した『PHOTO BOOK「赤いシシュウ。」』の出版を経て、各地で不連続に行われる個展シリーズの東京編にあたります。布という平面の表裏を行き来する糸が紡ぎだす“刺繍”という行為が本来的に持ち合わせる多次元性は作家により多元的な宇宙観を宿し、更に、上高田・新井薬師という空間のパースペクティブの上で量子的なゆらぎに触れ「多弦化」します。
予め終着や帰結とは無縁であり、しかしながら、永遠よりは少しだけ短い五日間のインスタレーションを是非ご高覧下さい。
<概要>
個展「多弦刺繍と空間原理」
場所:スタジオ35分
日時:4/3(水)-4/7(日), 2019 open 15:00-23:00 (Bar 18:00~)
最終日4/7(日)のみ搬出開廊のため13:00-15:00
4/6(土) Closing Party Live: Gofish
Gofish (Gofish – 肺(フルバージョン) https://youtu.be/e41HwuQmpv8)
第一部 17:00 開始 1,500yen (+1d)
第二部 20:00 開始 1,500yen (+1d)
予約メール tagenshishu0406yoyaku@gmail.com
メールの件名に「4月6日予約」、本文にお名前/電話番号/枚数/ご希望の公演(1部or2部 )を明記して、上記アドレスに送信ください。 こちらより、ご予約完了の返信をいたします。(メールの受信設定にご注意ください)お申し込み・ご予約は定員に達し次第締め切らせていただきます。
<以下作家ステートメント>
「多弦刺繍と空間原理」
変化をせずに存在し続けることは無理に等しい。
私たちは有限であることによって生まれる価値の中に生きている。お金にしても、命にしても、若さににしても有限であるという前提で社会を構成している。
変化は永遠に続く。終わりはない。始まりもない。ただそこに存在し、別の場所に移動するだけだ。変化の円運動が螺旋であることに遅かれ早かれ気付くだろう。
時として、自分の根源を見失ってしまうこともある。
光から照らされていることを忘れてしまって狭く暗い場所で重たい物質に膨れ上がることもあれば、広い空間で解放され自と他の境界が曖昧になって世界に解けきることもある。
底にある湖は波立つ事もあれば、穏やかな(そこに水面があることも忘れるような)平安を保つ事もある。私たちはただただ、それを眺めている。
集中と解放を思い出したら肉体を持っていることを楽しめばいい。
宗教と科学は融合する。芸術はその少し前に発生する。準備された空間は既にもう満ち足りている。
risa ogawa, 2019
risa ogawa
今と昔、生と死、陰陽をつなぐ刺繍作家。
1987 愛知県生まれ
2010 名古屋芸術大学テキスタイルコース卒業
2016 グループ展 「一絲/喪失/東雲」(spazio rita)
2017 インスタレーション Campanella “PEASTA” Release Party (WWW X)
インスタレーション DARK ROOM BAR (名古屋テレビ塔)
個展 「赤いシシュウ。」 共作展 「回転する世界の静止点 (the still point of the turning world)」 (山本製菓)
2018 グループ展「UNTITLED」 (The SESSIONS)
2019 photo book 「赤いシシュウ。」刊行記念 (MAD BOXXX)
※参考映像
risa ogawa 「赤い沈黙」記録映像
risa ogawa Performance Art 2018 at spazio rita